鎌倉/浄光明寺『鎌倉一の阿弥陀三尊』

わたし達は円応寺を後にし、亀ヶ谷切通しを通って扇ヶ谷(おうぎがやつ)へワープ!
生い茂る木々の緑がまるでトンネルのようで、わたし達に初夏のような暑さを忘れさせてくれます。


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亀ヶ谷切通しはその昔、亀もひっくり返るほどの急坂であった事からその名がついたらしいのですが…。
横浜出身のわたしはこれくらいの坂ではひっくり返りません(笑)

『ビール飲みたい』だの『コーラ買って正解』だの言いながら歩いているといつの間にか到着。

浄光明寺
だ!半年振りに阿弥陀三尊に会える!

山門をくぐり、少しの階段を登ります。
もうすぐそこに仏像がいると分かると足早になってしまうのがわたしの悪いクセ。
今日はみんなと一緒だった。。。

まずは壁にポコポコ穴の開いた、古い阿弥陀堂。


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中には弥勒如来釈迦如来阿弥陀如来の三体の如来坐像。
未来、現在、過去を示す三世仏です。

薄暗いお堂の中にいる仏像はやはり魅力的に見えますね。

そしてお目当ての阿弥陀三尊を見せてもらいましょう。
あれ?いつものおじいちゃんと違うかな?

若者5人組と老夫婦でおじいちゃんの説明を聞きます。

正安元年(1299年)頃の作で、中世鎌倉地方の代表作例。
衣文の土紋模様(土や漆を片抜きして模様を貼りつける)と阿弥陀如来なのに冠をかぶっているのが特徴。
冠は江戸時代にかぶせられたとか。印相は中品中生(ちゅうぼんちゅうしょう)で胸元に両手でOKのポーズ。


土紋が施されているのは鎌倉地方特有で、九体しか作られていないそうです。そのうち二体は消失し、現在ここまで綺麗に残っているのはこの浄光明寺阿弥陀如来だけと言います。

土紋模様は保存が難しく、湿気で崩れ落ちてしまうので、今は新しい収蔵庫にいらっしゃるのですね。もちろん雨の日は拝観できません。

わたしはこの話を聞いて、母親が『文化財は若いうちにたくさん見ておいた方がいい。京都や奈良だって随分変わったよ。』と言っていたのを思い出しました。確かに、子供の頃見た室生寺五重塔は今と違います。東大寺法華堂だって変わってしまうのですから。

当然、災害や戦争、老朽化で創建当時から変わっていないものなんて無いのですが…。

人間だって若さを保つのは難事です。
1000年という月日のうち、30年40年なんてほんの一瞬に近いくらいなのかも知れませんが、文化財の老朽化は人間の老いと同じように時と共に進行しています。親が若い頃に見ていたものと今のものは違うのでしょう。わたしが今見たものもまた40年後は同じ姿をしていないかも知れません。

こんな事を考えたら何だか切なくなってしまいます。

そんな中、わたしは脇侍の勢至菩薩観世音菩薩に癒されます。
首の傾げ具合がたまらない…何重にもなった蓮台にふわっと乗って、阿弥陀如来に寄り添うような優しいお姿。

男子だか女子だか分からない菩薩に惚れそうになってしまいました。
危ない!

そして雨上がりの細い階段を登り網引き地蔵、冷泉為相お墓を皆で参拝。
雨上がりの階段は少々怖かったのですが、年配の方々がたくましく登ってゆく姿を見て『一生かけて寺巡り』という目標を心の中で掲たのでした。

次回は覚園寺!鎌倉時代へタイムスリップ!


中品中生:九品来迎印のひとつ。極楽往生の仕方は9ランクあるとされ、阿弥陀如来が臨終の人を迎えに来る時にその人の行いや信仰によってランク分けした印の表し。上品上生から下品下生まである。

山号: 泉谷山(せんこくざん)
宗派: 真言宗泉涌寺派
本尊: 阿弥陀三尊
創建年: 建長3年(1252年)
開基: 真阿
札所等: 鎌倉観音霊場第二十五番 鎌倉地蔵尊霊場第十六、十七番、鎌倉十三仏第九番(勢至菩薩)
文化財: 阿弥陀三尊像(国重要文化財)、地蔵菩薩立像(県重要文化財)


アクセス:JR鎌倉駅徒歩15分
      水、土、日、祝 (雨天、多湿拝観不可)
     10:00~12:00 13:00~16:00
      拝観料200円
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テーマ : 寺巡り
ジャンル : 旅行

Tag:鎌倉  Trackback:0 comment:2 

Comment

ニャンピョウ URL
#- 2010.06.12 Sat06:52
ツイッターや仏像部でお世話になっております、ニャンピョウですー。

浄光明寺いいですよねー。
おじいちゃんの説明も好きです。

そして、宝冠かぶった阿弥陀如来も観世音菩薩も素敵ですが
なんだか勢至菩薩がお色気すぎてぐっと来ました。
momococks URL|
#- 2010.06.25 Fri12:03
>ニャンピョウさん

わぁい!ニャンピョウさんだぁ~!また仏像部のイベント楽しみにしてます♪次は護国寺で会えたらいいなぁ。
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