斑鳩の里巡りも最後の法隆寺です。
法隆寺もかなり久しぶりのお参りになります。
幼い頃は五重塔の謄本塑像が怖くて怖くて、北面の「涅槃像士」を覗いては泣いていたのを覚えています。横たわるお釈迦さまの周りで泣き叫ぶお弟子さん達のリアルな表情を見て、子供ながらに涅槃の世界へ引き込まれていったのかも知れません。悲しみに打ちひしがれた様な空間は、とても恐ろしいものに感じたのでしょうね。現在は近くで拝観する事ができなくなってしまったのがとても残念でなりません。。。 大人になった今でも百済観音観音さまや、夢殿にいらっしゃる救世観音さまのお姿を見ると、何故か背筋がゾクゾクしてしまうのですが…
それから、この観音さまのファンも多いはず…! そう、九面観音さまです!像高37.5cmと小さま観音さまですが、とても端正なお顔立ちをしていて、煌びやかな装飾がとってもお似合いの観音さまです。
唐から請来したと伝わる観音さまですが、化仏以外の全てが一木で造られているという、仏師の巧の技が伺える仏さまとして有名です。
なんと!驚く事に、揺れる耳飾りまで一木なんだそうです!見れば見るほど「え?ホントに??」と、目を疑ってしまいます。
法隆寺にはその他にも素晴らしい仏さまが大勢いらっしゃるのですが、私は今回の旅で新しく好きな人(仏)ができてしまったんですー(笑)ってこんな事言うと、いわゆる「女子」っぽくて本当は嫌なんですけどね…
そのお相手は…
地蔵菩薩さまです!!前からとっても気になっていた地蔵菩薩という存在…
「ああ、やっぱり好きなんだ」と、このお地蔵さまに出会って確信したのです。
私がグッとくるお地蔵さまにはいくつかの共通点があります。
それを思いつくままにあげてみると…①立像である
②錫杖を持っていない
③衣紋が凄い(翻波式)
④逞しい体つき(一木のどっしり感)
ツルツル頭と波打つ衣紋のコントラストが好きなんですよね。。。
それに、お地蔵さまは僧侶のお姿をしていますから、艶かしい魅力もあるんです。
融念寺 地蔵菩薩さま
橘寺 伝日羅さま
では、これらの特徴を持ったお地蔵さまは具体的に誰なのかを書きますね!というか、私が今までお会いした中で惚れたお地蔵さまです!①滋賀 永昌寺
②奈良 融念寺
③奈良 橘寺 伝日羅
④長野 松代清水寺
⑤奈良 法隆寺
ちなみに、これからお会いしたいお地蔵さまは①奈良 安産寺
②大阪 観心寺
こうして、好きなお地蔵さまを書き出して色々調べてみると、皆さん平安前期生まれといわれている事に気がつきました。しかも、平安前期の古いお地蔵さまは実はお地蔵さまではなく、僧形神像かも知れないと言われているそうです!それはつまり…古来の神さまが仏教に帰依して出家したお姿…
私は「ストイックに仏像」とか言っておきながら、神像が好きなんじゃん!(笑)
と、自分にツッコミたくなるのですが、私たちを守ってくださるのは神さまも仏さまも一緒ですから問題ありませんね。
【見仏コース】
興福寺南円堂→興福寺北円堂→極楽寺(安堵町)→中宮寺→法輪寺→法起寺→法隆寺
法隆寺アクセス
〒636-0115
奈良県生駒郡斑鳩町法隆寺山内1の1/0745-75-2555
JR法隆寺駅 徒歩20分
近鉄奈良駅 バス「JR王寺駅」行き・「法隆寺」行き、法隆寺前下車
拝観料1000円 西院伽藍内、大宝蔵院、東院伽藍内共通
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